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アコギのピックアップ取付方法【穴あけ加工を解説】

アコギのピックアップ取付方法【穴あけ加工を解説】

お持ちのアコギにはピックアップが付いていますか?

 

アコギをライブで弾きたい場合、生の音だけでは音量が足りず、お客さん全員に音を届ける事は難しいので、電気の力を借りなくてはいけません。

 

一人で弾き語りをする場合は、マイクをサウンドホールの前に立てて音を拾う方法でも大丈夫です。

しかし、マイク収音だと音を拾える限界があるので、アコギ以外にも楽器がいる場合には、ピックアップを使用する必要があります。

 

ピックアップとは、ギター用のマイクのようなものです。

エレアコの方の場合は、元からピックアップが付いていますが、それ以外のアコギの場合は、後からピックアップを取り付けなくてはいけません。

 

今日はアコギのピックアップ取付方法を解説します。

 

 

アコギのピックアップ取付方法

アコギのピックアップ取付方法

アコギのピックアップは、何種類かあります。

それぞれ音の特徴などが異なります。

各ピックアップの種類を詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧になって下さい。

アコギのピックアップの選び方【ピックアップの種類と特徴】

 

取付方法は2種類あります。

 

(1)無加工で取り付ける方法。【アコギに穴をあけない】

(2)エンドピンの部分にジャックを付けて取り付ける方法。【アコギに穴をあける】

 

(1)の場合、加工はいらないのですが、ピックアップからの配線がサウンドホールからビローンと出てしまうので、見た目が格好悪い&ライブのたびに取り外ししなくてはいけないので、非常に取り回しが悪いです。

こんな感じです。

無加工でアコギにピックアップを取り付ける方法。

(2)の場合、加工は必要なのですが、ボディー内部に配線をまとめる感じになるので、見た目もスッキリして、取り回しも良いです。常に付けっぱなしにできるので、ライブのたびに取り外しする必要もありません。

必要な加工は、エンドピン部分の穴の拡張です。

 

エンドピン部分の穴あけ加工

穴の拡張、及びピックアップの取り付けに必要なものは、いくつかあります。

1.インパクトドライバーかドリル

2.ドリルの刃(12mmのものが必要です。)

3.リーマ(拡張に必要)

4.マスキングテープ(塗装面の保護)

5.取り付けるピックアップ

6.▲必要であればドリルチャック

 

僕の持っているアコギは、全て既にピックアップが搭載されていますので、今回はクラシックギターで解説します。

やり方はアコギでも同じです。

 

ただ、クラシックギターの場合、最初エンドピンすら付いていない状態ですので、まず下穴からあけていきます。

エンドピンの付いているアコギの場合は、ここは飛ばして下さい。

 

まずボディーのお尻の部分にマスキングテープを貼って、真ん中あたりにマジックなどで印を付けます。

下穴1

次にインパクトドライバーかドリルで、細い穴から徐々にあけていきます。必要であればドリルチャックを使って刃を装着して下さい。

下穴2

最初は1.5mm程度の細い穴から、最終的に6mm程度の穴になるように何回かに分けて大きくしていって下さい。

 

エンドピン部分の穴の拡張

次に穴の拡張です。

エンドピンがある方はここからの手順になります。その場合、まずエンドピンを外して下さい。

なかなか外れない場合、ペンチなどでグリグリやれば大抵外れます。

稀にそれでも外れないものもあります。その場合は、ニッパーなどでエンドピンの頭をカットし、ドリルで6mm程度の穴をあけて下さい。

 

ここでリーマの出番です。

大きく穴をあけすぎないように、定規などを使って12mmの部分にマスキングテープなどで印を付けて下さい。

リーマ

あとは、ひたすらグリグリやって穴を広げていきます。

グリグリ、グリグリ、グリグリ、グリグリ、グリグリ、、、

 

結構大変です。。

穴の拡張

12mmの印の所まできたら、12mmのドリルの先端が、穴に少し入るかあててみて下さい。

全く入らないようでしたら、再度リーマで穴を広げて下さい。

そうしないとドリルを使った時に、表面の塗装が割れてしまう可能性が高いです。

 

ドリルの先端が、穴に少し入るようになったら、そのまま奥まで12mmの穴をあけちゃいましょう。

下穴3

マスキングテープも剥がして下さい。

 

これで穴あけ(穴の拡張)は完成です!

穴あけ完成

穴の表面が、ガビガビしているのが気になる方は、目の細かいヤスリ(ペーパー)で軽くやすって下さい。

その時に、塗装面を傷つけないように、マスキングテープを貼ってから、やするといいですよ。

 

ピックアップ取り付け

今回取り付けるピックアップは、MCINTYRE(マッキンタイア)のCF-70というコンタクトピックアップです。

ギターがクラギなので、クラシックギター用のピックアップです。

 

まず先端のキャップ、ナット、ワッシャーを外して下さい。

マッキンタイア CF-70

ジャック中央部分のナットの位置で、ボディーから出るジャックの部分の長さが決まります。

あまり長くても不格好ですし、短いと、ステレオ仕様にした時にリングとチップの信号、両方を送れなくなります。

 

今回のピックアップはモノラルですので、あまり関係ないのですが、この辺の内容は、文章より動画の方が分かりやすいと思います。

最終的な仕上がりの長さは、先端から1cmぐらいの段差の部分が、ボディーの面に合うか、わずかに出るかぐらいが良いです。

 

ギターボディーの中からジャックを通していくのですが、穴の部分まで届かない場合は、ジャック先端部分にある穴に紐を通してあげるといいですよ。(これも動画の中で実践しています。)

 

ジャックが通せたら、ワッシャーとナットを締めて下さい。

細いドライバーや六角レンチとペンチを使ってしっかりと締めましょう。

次にキャップを締めたらジャック部分の取り付けは完成です!

ジャックの取り付け

後はピックアップ(ピエゾ端子)部分を取り付けるだけです。

 

このピックアップ(MCINTYRE CF-70)の場合は、ボディートップの裏側、6弦のブリッジの後ろあたりに取り付ける事が推奨されているみたいなので、そのあたりに貼り付けます。

以下の写真の赤丸の位置あたりですね。

ピックアップを貼る位置

先ほどの穴あけ作業で出た木屑がすごいので、アルコールなどで軽く貼り付ける部分を拭いて下さい。

そうしないと、折角貼ったピックアップが剥がれやすくなってしまいます。

 

貼り付け出来たら、ピックアップの取り付けは完成です!

 

ピックアップからジャックまでのコード(配線)が長い場合は、配線まとめクリップで、ボディー内部で配線をまとめましょう。

そうすればコードがボディー内部でバシバシあたる音もしなくなりますよ。

こういったやつです。

 

アンプで出音チェックをしてみて下さい。

音が出ましたか?

 

コンタクトピックアップの場合、ピエゾ単子を貼る位置によって、出音がかなり変わってきます。

1弦側だと高音より、6弦側だと低音よりの音質。

ボデー中央部分に近づくとふくよかなサウンド、ブリッジ側だとパキッとした音質になります。

もし貼りなおす場合は、ニトムズの両面テープがいいですよ。

強すぎず、弱すぎず、ちょうど良い粘着力です。

幅はピエゾ単子によりますが、15mmか20mmあたりが使いやすいと思います。

 

無事ピックアップの取り付けも完成し、いつでもライブが出来る準備が整いましたね!

お疲れ様でした。

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