シャープ(#)とフラット(♭)の意味は理解していますか?
これを理解していないと、キーを変えた時に、コードがどうなるのか。
または、カポをした時に、コードがどうなるのかを自分で考える事ができません。
今日はシャープとフラット、そしてキーチェンジ(トランスポーズとも言います)をした時に、コードが何になるのかを説明します。
分かりやすい表もありますので、是非参考にして下さい。
シャープ#とフラット♭
・シャープ(#)は半音上げる。
・フラット(♭)は半音下げる。
という意味の記号です。
ギターで言うと、半音は1F(フレット)の事。
全音、または1音とは、2Fの事です。
≫D♯は、Dより半音高い音。
≫G♭は、Gより半音低い音。

言い方が違うだけで、A#とB♭は同じ音になります。
じゃあシャープとフラットってどう使い分けるの?
シャープとフラットの使い分け
シャープとフラットは、臨時記号と調号という使い方に分かれます。
■臨時記号とは、その小節内の指定した音だけにシャープやフラットが適応される使い方です。
もしシャープやフラットを外したい場合は、ナチュラル(♮)をつけます。
臨時記号の場合、音符の流れに合わせてシャープ、フラットを使い分けます。
(ダメな例)C E G → C D# G
より、
(いい例)C E G → C E♭ G
の方が分かりやすいですよね?
■調号とは、曲全体にシャープやフラットが適応される使い方です。
五線譜の一番先頭部分の、ト音記号などの横に書かれます。
部分的にシャープやフラットを外したい場合は、臨時記号で指定の小節内の音符に、ナチュラル(♮)をつけます。
調号は、シャープやフラットが付いている数を見れば、その曲のキー(調)も知る事ができます。
また、シャープとフラットは、つく順番も決まっています。
◆シャープなら【F・C・G・D・A・E・B】
イタリア語だと【ファ・ド・ソ・レ・ラ・ミ・シ】
◆フラットなら【B・E・A・D・G・C・F】
イタリア語だと【シ・ミ・ラ・レ・ソ・ド・ファ】

シャープが三つなら「ファ・ド・ソ」にシャープがつき、
フラットが四つなら「シ・ミ・ラ・レ」にフラットがつきます。
ギターを弾く上では、これらの知識は正直、そんなに重要ではありません。
ですが知っておくと役に立つ事もあるので、知識として頭の片隅に入れておいて下さい。
覚えたい方は、呪文のように毎日唱え、覚えましょう。
臨時記号と調号の違い
・臨時記号は、その小節内にのみ適応。
・調号は、曲全体に適応される。
シャープとフラットでキーを知る
調号についている記号の数が分かれば、その曲のキー(調)を知る事ができます。
キーは二種類しかありません。
メジャーキーか、マイナーキーです。
日本語で言うと長調(メジャーキー)か、短調(マイナーキー)です。
簡単に説明すると、明るい曲調か、暗い曲調かの違いです。
キーがCメジャーなら、Cの音から始まる明るい曲調。
キーがBm(マイナー)なら、Bの音から始まる暗い曲調。
といった感じです。
キーに関しては、いずれまた詳しく説明します。
・調号に、シャープが付いている場合のキーは以下の通りです。
シャープ
シャープが1個…GかEm
シャープが2個…DかBm
シャープが3個…AかF#m
シャープが4個…EかC#m
シャープが5個…BかG#m
・調号に、フラットが付いている場合のキーは以下の通りです。
フラット
フラットが1個…FかDm
フラットが2個…B♭かGm
フラットが3個…E♭かCm
フラットが4個…A♭かFm
フラットが5個…D♭かB♭m
フラットが6個…G♭かE♭m
・調号に、シャープ、フラットが一つも付いていない場合のキーは、CかAmです。
-調号早見表-
自分で楽譜を書く時に、シャープにするか、フラットにするかに迷ったら、上記を参考にして下さい。
ギターコードのトランスポーズ【移調のやり方】
まず初めに知っておく事。
ドレミファソラシドって何となく、等間隔に音が高くなっている感じがしませんか?
実は、違います!
基本的には、全音(2F)ずつ音が高くなっているのですが、一部、半音(1F)の関係にある場所があります。
ピアノを思い出して下さい。
「ミとファ」の間、そして「シとド」の間って、黒鍵がありませんよね?

つまり、「E#とF」は同じ音、「B#とC」は同じ音になります。
フラットで言うと、「EとF♭」、「BとC♭」も同じです。
ですので、【E#、B#、F♭、C♭】これらは使いません!
知らないでE#なんて言っちゃうと、「Fでしょw?」と笑われてしまいますのでご注意下さい。
大事なポイント
E#はFで、B#はCです。
そしてF♭はEで、C♭はBです。
ドレミファソラシド(CDEFGABC)を半音関係で並べると、以下のようになります。
音名が書いていないマスは、その左右の音名のシャープかフラットになります。
・もし曲のキーを半音下げたい時は、全てのコードを1つ左のマスへ移動させて下さい。
例
‖ C | G | Am | F |
↓
‖ B | F# | G#m | E |
・曲のキーを全音上げたい時は、全てのコードを2つ右のマスへ移動させて下さい。
例
‖ C | G | Am | F |
↓
‖ D | A | Bm | G |
・カポタストを1Fに付ける場合は、全てのコードを1つ左のマスへ移動させて下さい。
例
‖ D♭ | A♭ | B♭m | G♭ |
↓
‖ C | G | Am | F |
2カポなら2つ左のマスです。
シャープかフラットの使い分けが「?」の方は、一つ上の「シャープとフラットでキーを知る」の箇所を見て確認して下さい。
音楽で出てくる用語って本当難しいですよね。
それもそのはず、私生活で出てくる事のない言葉ですからね。
外国語のようなものです。
しっかりと仕組み、意味を覚えてしまえば、そんなに難しいものではないですよ。
CDEFGABCの音の並び、シャープとフラットを覚えれば、あなたのギターライフの視界は、一気に開けてくると思います。
音の並びに関しては、コードを弾く時に、常にルートの音(一番低い音)がどこなのかを意識して弾くと良いですよ。
分からなくなったら、この記事をまた読み返してしっかりと理解して下さい。
「覚える→忘れる→覚える→忘れる→覚える→忘れなくなる」
この繰り返しです。英単語みたいですね。
意識しないと永遠に覚えないので、意識してギターの練習に励みましょう!