
一言で言えば倍音。
と言っても全く分からないですよね。。
ポーンとか、ピーッといった感じの高い音が鳴るやつです。

ハーモニクスの出し方は、大きく分けて4種類あります。
・ナチュラルハーモニクス
・人工ハーモニクス
・タッピングハーモニクス
・ピッキングハーモニクス
ソロギターに興味のある方は人工ハーモニクス、エレキギターの方ならタッピングハーモニクスとピッキングハーモニクスを覚えると、更なる演奏の幅、バリエーションが増えますよ。
ナチュラルハーモニクスは、どのギター、ジャンルにおいても必ず覚えていただきたいテクニックです。
今日は、それぞれのハーモニクスの出し方を解説します。
ナチュラルハーモニクス
ナチュラルハーモニクスは、左手でフレットの真上の弦に触れ、右手で弦をピッキングしたら左手をすぐに離すと出ます。
普段、押弦する時はフレットとフレットの間を押さえていますよね?
ナチュラルハーモニクスの時は、フレットの真上です。
そして、押さえるのではありません。触れるのです。
ピッキングの後、すぐに弦に触れている左手を離さないと、音がすぐに減衰していってしまいます。
しかし、ピッキングより早く離してしまうとハーモニクスは出ません。。
感覚としては、ピッキングとほぼ同時に左手を離して下さい。
わずかでも早く、ピッキングが出来れば、綺麗なハーモニクスが出ます。
また、ハーモニクスが出るポイントは、ある程度決まっています。
そのポイントの事を、ハーモニクスポイントと僕は呼んでいます。
ハーモニクスポイント
綺麗なハーモニクスが出る場所は、5f、7f、12f、19f上になります。(あまり実用的ではありませんが、24f上でも出ます。)
その他にも、2fや4fなどでも出ますが、綺麗なピッチのハーモニクスではないので、曲の中で使う時は、効果音的な使い方になります。
各フレットでのハーモニクスの音程は、以下のようになります。
・5f、(24fでも出ます。) = 開放弦の2オクターブ上
・7f、19f = 開放弦に対して5度上の1オクターブ上(7fの音の1オクターブ上です。)
・12f = 開放弦の1オクターブ上
上記は、開放弦の場合のハーモニクスポイントです。
どこかのフレットを押さえている場合は、そのフレットから5f、7f、12f、19f、24f上がった場所がハーモニクスポイントになります。

となりますよね。。
次の人工ハーモニクスの、埋め込み動画の下、グレイのボックス内で詳しく説明します。
人工ハーモニクス
人工ハーモニクスは、ナチュラルハーモニクスと音が出る原理は同じです。
ナチュラルハーモニクスの場合、左手でハーモニクスポイントに触れ、右手でピッキングしましたよね?
人工ハーモニクスは、これを右手だけで行います。
右手の腹でハーモニクスポイントに触れ、右手の親指でピッキングします。
ピッキングしたら、すぐに指を弦から離して下さい。
慣れるまでは、相当難しいと思います。。
人工ハーモニクスは、動画の方が分かりやすいと思います。また、練習方法も解説していますので、興味のある方は練習してみて下さい。
とても難しいテクニックですが、ナチュラルハーモニクスと違い、好きな場所のハーモニクスが出せるのが最大のメリット、魅力です。
例えば6弦の3fを押さえていたら、3fを0f(開放)と考えて下さい。
そうすると、5fのハーモニクスポイントは8fになります。(3f + 5f = 8f)
7fなら10f。(3f + 7f = 10f)
12fなら15f。(3f + 12f = 15f)
19fなら22fになります。(3f + 19f = 22f)
このように、全てのフレットでハーモニクスが出せちゃう、フレキシブルなハーモニクスです。
ただ、慣れるまでは本当に難しいです。。
見た目も派手で、ハッタリもきくので「何か一つ飛び道具を!」と思っている方は、是非挑戦してみて下さい。
タッピングハーモニクス
タッピングハーモニクスは、右手の指の先端でハーモニクスポイントを叩いて、ハーモニクス音を出します。
指は人差し指か中指、薬指のいずれかで叩きます。
ポイントは、叩いた後すぐに指を離す事です。
もっと分かりやすく言うと、ボールが床に落ちるのを想像して下さい。
反動で跳ね返ってきますよね?
あの感じです。
押し付けるように叩くのではありません。
フレットを押弦している場合は、人工ハーモニクスと同じく、+5f、+7f、+12f、+19fをした場所で、タッピングハーモニクスを出す事が出来ます。
裏技として、叩かなくてもタッピングハーモニクスを出す方法もあります。(実際に叩くわけではないのですけどね。)
普通にピッキングした後に、右手のいずれかの指でハーモニクスポイントに「ちょん」と触れてみて下さい。
ボーンがホワァーンに変わると思います。
エレキギターでは特に効果的なテクニックです。
これも動画内で解説しています。(ハーモニクスの種類の方)
また、人差し指や中指などで1弦〜6弦など和音として、まとめてタッピングハーモニクスを出す事も出来ます。
「パーンッ」といった綺麗でアタックのある音色が特徴で、ソロギターではよく使うテクニックですね。
その場合のコツは、なるべく指をピーンと真っ直ぐにしてタッピングする事です。
ピッキングハーモニクス
ピッキングハーモニクスは、主にエレキギターで使うテクニックの一つです。
アコギでやれないわけではありませんが、あまり使う事はないです。
ピックを普段より深めに持ち、弦をピッキングした後に、右手の親指の側面(肉)に少しあててハーモニクス音を出します。
裏側から見ると、こんな感じの握りです。
これも慣れないと非常に難しいテクニックですね。
コツがいくつかあります。
・ハイゲインのサウンドを作る
・ピックアップはリアにする
・ピックを普段より少しだけ強く握る
・ピッキングハーモニクスが出やすい場所を見つける
クリーンやクランチより、ゲインの高いディストーションサウンドで、PUもリアの方が出やすいです。
ピックの握りも、弱すぎると出にくいので、少しだけ強く握りましょう。
少しだけですよ。
ピッキングする場所でも出やすさと、音色が変わってきます。
2PUの場合、リアPUとフロントPUの間ぐらい。
3PUの場合、センターPUの前後あたりが出やすいと思います。
実際にアンプに繋いでやってみて下さい。
ピッキングハーモニクスが出やすい場所を見つけたら、後はその場所を狙ってコツコツ練習しましょう!
人工ハーモニクスとピッキングハーモニクスは、コツコツやって慣れないと、なかなか精度が上がらない難しいテクニックですが、これらを覚えれば、また一段と演奏の幅も広がりますよ。
今日はここまで。