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ストロークの基本フォーム【ギターの右手は超大事です】

2020年4月13日

ストロークの基本フォーム【ギターの右手は超大事です】

この記事は、【コードとストローク】ギター初心者の練習法【前回の続き】の続きです。

 

前回は、一音下げバージョンの「STAND BY ME」のコード進行で、ストロークパターンを覚えました。

 

今日は、右手ストロークのフォームについてです。

ギターで一番重要なのは右手です。

 

最初は、左手が思うように動かない為、左手の方が難しいと感じると思いますが、練習していけば誰でも左手は動くようになってきます。

 

右手は、意識して練習しないと良くならないです。

 

変なフォームで覚えてしまうと、クセが付いてしまい、後で修正しにくくなってしまいますので、今のうちから綺麗なフォームを意識して、練習していきましょう。

 

右手ストロークの基本フォーム

まずは簡単におさらいから。

以下の画像は、前回覚えたストロークパターンです。

ストロークのエクササイズ

上記のEX.3のストロークで、以下のコードを弾きました。

 

‖ G | G | Em | Em |

| C | D | G | G ‖

 

右手のストロークフォームですが、意識する事は主に以下の6点です。

(1)肘を支点に手を振る

(2)腕の回転

(3)肩から肘、手首、指などに力を入れない【脱力】

(4)ピックを持つ力加減

(5)ストロークの幅と軌道

(6)弦を弾く場所

 

(1)肘を支点に手を振る

最初に意識していただきたいのが、肘を支点に手を振るという事です。

肘を支点に手を振る

肘が支点になっていれば、肩はほぼ動きません。

 

肘が上下する事もありません。

もし肩や肘が上下している場合、肩が支点になっている証拠です。

 

鏡を使って自分の肘や肩が、上下に動いていないか確認してみて下さい。

 

(2)腕の回転

右手の肘から中指まで真っ直ぐに伸ばして下さい。

そして肘から中指にかけて、絶対に曲がらない棒が入っているとイメージして下さい。

右手の肘から中指まで真っ直ぐに伸ばす

この棒を、回転させて下さい。

腕の回転

先ほどの(1)の、肘を支点にした腕の振りに、この回転を加えます。

肘を支点にした腕の振りに、回転を加える

どちらか1つだけではダメです。

腕の振りと、腕の回転の両方が必要です。

 

こうする事で

ダウンストロークの時は、ピックの先端が上に向いた状態から弦にあたる。

アップストロークの時は、ピックの先端が下に向いた状態から弦にあたります。

 

-よくあるダメなパターン-

手首から先だけが回転している。

ロボットのように動きがかたく、腕全体が本当に棒のようになってしまっている。

棒が入っているイメージと言いましたが、腕に力が入っていてはダメです。

 

-ポイント-

1.ダウンとアップストローク時の、ピックの角度が上下1対1になるように意識して下さい。

ピックの角度

最初は意識しないと、ダウンストローク時のピックが上に向いた角度の方が、アップの下に向いた角度より大きくなってしまう事が多いと思います。

上から見ると、しっかりと上下1対1になっているか分かりづらいので、鏡を見ながら練習して下さい。

 

2.腕の力を抜いて、ピックに遠心力が加わるようにストロークしましょう。

手についた水を振り払うような動作に似ています。

 

(3)肩から肘、手首、指などに力を入れない【脱力】

肩から指先まで、一度完全に力を抜いて、ダラーっとさせて下さい。

次に必要最低限の力で肘を曲げて、ストロークをするフォームを作ります。

肩から肘、手首、指などに力を入れない【脱力】

この脱力した状態で、ストロークをして下さい。

ピックを持つ力加減は、この後説明します。

腕に力が入っていると、音も強張ったカタイ音になってしまいます。

 

しなやかで力強い音を意識して練習して下さい。

 

(4)ピックを持つ力加減

ピックを持つ力加減は、出したい音のアクセント(強や弱など)によっても変わります。

 

基本は、ピックが落ちない程度に最低限の力で握って下さい。

 

・ピックを握って左手でピックを引っ張り、ピックが全く動かなければ、強く握りすぎです。

・ピックが上下に多少、動くようであればOKです。

 

強いアクセントを出したい時は、ピックが弦に当たる瞬間だけ少し握りを強くします。

ピックが弦から離れたら、すぐに握りを弱めます。

 

野球で言うと、ボールがバットに当たる瞬間、またはボールを投げる時に、指からボールが離れる瞬間だけ力を入れる。こういった動作に似ています。

 

と言っても、そんなに力を入れてピックを握るわけではありませんよ!

ほんの少し握りこむだけです。

空のコップを持つぐらいです。

 

説明しておいて何ですが、最初アクセントの事は意識しないで大丈夫です。

フォームが良くなってきて、右手も左手にも余裕が出てきたらアクセントを意識し出せばOKです。

 

最初から意識する事が多すぎると、どれも中々上達しないばかりか、変なクセが付いてしまう事もありますからね。それは一番避けなければいけない事です。

長年のクセを取り除く事は、初心者が新しい事を覚えるよりも大変ですからね。

 

ピックの握りの強さで、音の質感が、しなやかなもの〜力強い音、または痛々しい音にまで変わっていきます。

 

音がバリバリしていて耳に痛い。

やかましい音がする。

こんな場合は、ピックの握りが強すぎる事が多いので、意識して優しく握って下さい。

 

(5)ストロークの幅と軌道

3弦と4弦の間あたりを、ストロークの上下幅の中心点となるように意識して手を振って下さい。

ストロークの幅と軌道

よくあるダメなパターンとしては、ストローク上下幅の中心点が、6弦あたりになってしまっているなど、中心点が上にずれている事が多いです。

ストロークの幅と軌道(NG)

これだと、1弦などの高音弦側の音があまり鳴らせない、もしくはアップストロークが引っかかったようになってしまいます。

もちろん中心点が下にずれていてもダメですよ。

 

もう1つは、ストロークの軌道です。

肘の位置に注目して下さい。

 

肘が上にひけていると、6弦から1弦に向けて、ストロークの軌道が斜めになってしまいます。

肘を落として弦に対し、直角になるような軌道でストロークしましょう。

 

ただ真下に肘を落とすと、弦にあたる場所が、やたらと左のほうに寄ってきてしまうと思います。(自分から見て)

そういった場合は、肘を右下のほうへ落としてみて下さい。

 

ロックギタリストなどで、ギターをものすごく下げて弾いている方も沢山いらっしゃいますが、その場合、このストロークの軌道を直角にする事は出来ないので、多少フォームの犠牲を払わなくてはいけません。

しかし、他のポイントがしっかりと出来ていれば、それでも良い音は出せます。

それに、ロックはそんなに綺麗な音を求めない事も多いですからね。

 

初心者の方は、いきなりそういったフォームから覚えないで下さいね。

 

(6)弦を弾く場所

ストロークの弦を弾く場所ですが、エレキギターの場合は、ストラトなどの3PUの場合、センターPUとフロントPUの間あたり。

弦を弾く場所(ストラト)

2PUのギターの場合、リアPUとフロントPUの間あたりです。

弦を弾く場所(ES335)

アコギの場合は、サウンドホールの右側の淵あたりです。

弦を弾く場所(アコギ)

弦を弾く場所によって音色もかなり変わりますので、曲の出だしや最後など、音色の変化を求めたい場合は、ブリッジ寄りやネック寄りにずらして弾くと効果的です。

変化を求める時以外は、上記の場所を意識して弾いて下さい。

 

ブリッジ寄り…キラッとしたシャープな音色になる。

ネック寄り…甘くマイルドな音色になる。

 

ピックがズレる・落ちてしまう場合

ストロークをしていると、ピックがズレる、落ちてしまうといった場合は、上記の(1)〜(6)のどれかが出来ていないと思います。

 

-よくあるダメなパターン-

肘ではなく、肩が支点に手を振ってしまっている。

腕の回転が出来ていない。

腕や手に力が入りすぎている。

ピックを握る力が強すぎる、もしくは弱すぎる。

ストロークの幅(中心点)や軌道がズレている。

 

8ビートと16ビート、拍とは?

ストロークのリズムは、大きく分けると8ビートと16ビートに分かれます。

 

こちらのストロークパターンをご覧ください。

8ビートのストローク

これで一小節の長さです。

ダウンとアップの弾く所、弾かない所を全て足すと、8個ありますよね?

これが8ビートのストロークです。

 

16ビートは、ダウンとアップの弾く所、弾かない所を全て足すと、16個になる速さのストロークになります。

 

よく1拍目のアタマで弾く、2拍目のウラでコードチェンジなどといった会話が飛び交いますが、8ビートのダウンストロークの部分が拍のアタマ、アップストロークの部分が拍のウラになります。

 

そもそも拍とは?

四分音符1個分の長さの事です。

 

8ビートの8とは、八分音符の事です。

八分音符1個分の長さは、四分音符の半分。

 

ですので、八分音符2個で1拍になります。

 

上の画像でいうと、3拍目のアタマだったらダウンの空振りの部分。

1拍目のウラだったらアップの空振りの部分になります。

 

16ビートのストローク、各音符の長さについては、また別の記事で詳しく説明しますね。

 

 

今日はここまで、お疲れ様でした。

今日の内容は、超重要ですので、しっかりと復習して下さい。

僕も今だに意識し続けて練習しています。

 

これまでの内容に『大分慣れてきたな〜。』と思ったら、いよいよFコードに挑戦しましょう!

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