
ギターは、とても挫折しやすい楽器です。
特に独学の場合、ほとんどの方が挫折します。
僕も今までに何度もプチ挫折してきました。
友達や、ギター教室に通って先生に教えてもらえれば、挫折率はかなり下がります。
ギター教室に通う余裕がない。。。
ギターを弾ける友達がいない。。。
という方でも大丈夫です!
今日これから説明する内容を、順序通りにクリアしていけば、ギター初心者にとっての一番最初の壁は突破できると思います。
最初の壁をクリアできれば、挫折せずにギターを続けられますよ。
エレキギター、アコースティックギター、クラシックギター、どのギターでも基本は同じなので、この記事を参考にして下さい。
※クラシックギターの場合は、クラシックやボサノバ、フラメンコなど、ジャンルによっては、ほぼピックを使いませんので、そこは飛ばしてOKです。
ギター初心者が挫折しない為のギター選び
ギター選びと初期調整(弦高調整)は、とても重要です。
初心者こそ、弾きやすいギターを使う必要があると僕は思います。
1万円でアンプなどセットのものなどは避けましょう。
(昔、週刊誌の広告によくありましたね。)
弦高調整は有料になってしまいますが、挫折したくない方は絶対にやりましょう。
以前挫折した方も、ギターの状態が悪く、弾きにくい状態だったのが原因かもしれませんよ。
こちらの記事で、選び方と弦高調整について詳しく説明しています。
ギター初心者が最初に覚える事【ギター各所の名称】
ギターを学ぶ上で、ギター各所の名称を覚える必要があります。
全て覚える必要はありません。重要な部分だけご紹介しますね。
・まずはエレキから。
-上から順に-
ギターの頭の部分がヘッド。
左手で押さえる部分がネック。
チューニングを合わせる時に、回す金属のものがペグ(糸巻きとも言う)。
ヘッド側の、弦が乗っかっている部分がナット。
ネックの指で押さえる部分の木材が指板。(メイプルなど、ネックと同じ木材で出来ているものもあります。)
ネックに打ち込まれている、金属の棒はフレット。
-ここからはボデー側-
ボディー側(写真だと下側)の、弦が乗っかっている部分がサドル。
サドルの土台部分はブリッジ。
写真だと三つあるコイルのようなものは、ピックアップ。(マイクのようなものです。)
三つあるピックアップのうち、どれから音を出すかを決めるのが、ピックアップセレクター。
ギターの音量や、トーン(音質)を調整するボリュームノブと、トーンノブ。
・アコギとクラシックギターの場合は、以下のようになります。
弦とフレット
ギターの弦は、構えた時に一番下の弦が1弦。(一番細い弦)
そこから上に向かって2、3、4、5、6弦となっています。
6弦が一番低い音、そこから5、4、3弦と徐々に高くなっていき、1弦が一番高い音が出るようになっています。
≫例えば6弦の3フレットを押さえて下さい。
といった時は、一番太い弦である6弦の2フレットと3フレットの間を押さえます。
「3フレットを押さえる。」=「2フレットと3フレットの間を押さえる。」
金属のフレットの真上を押さえるわけではありません。
タブ譜・コード表の見方
ギターのコード表とは、こういったものです。
僕が作ったコード表です。
基本的なコードが載っていますので、ダウンロードし、印刷して使って下さい。
一番上の横線は1弦、二番目は2弦、三番目は3弦、、、一番下の横線は6弦を指しています。
縦の線はフレットを指しています。
一番左側の縦線は、少し太いですよね?これはフレットを指しており、そこから一つ右側の縦線は1フレット、次の縦線は2フレット、といった感じです。
数字は押さえる指。
Rはルートを意味しています。
ルートとは、コード(和音)の土台となる音の事です。一番低い音でもあります。
すごく大事なものなのですが、最初はあまり気にしなくても良いと思います。
×はミュート。音を出さないで下さいという意味です。
ナットの左側にはみ出して表記されている「Rや×」は、開放弦に対して「ここがルートだよ」、「ここは開放弦を鳴らさないで」という意味になります。
Tab譜も見方は、ほとんど同じです。
違いは二つ。以下がその二つの違いです。
・数字はフレット数を意味している。
・フレットを意味する縦線はない。(小節の区切りの縦線はあります。)
この画像の上の段は五線譜。
下の段がTab譜です。
五線譜は、横線が5本。
Tab譜は、横線が6本になっています。
ピックの持ち方
ピックは親指の腹と、人差し指の側面(親指側)の2本の指で持ちます。
それぞれ指の爪の付け根の位置が、ピックの中心の位置(中心点)と重なるように持ちましょう。
ポイント
・親指は力まずに、まっすぐ伸ばす。
・人差し指は、第一関節、第二関節のどちらも曲げて、ワッカ(マル)を作るようにする。
ダメなピックの持ち方-その1-
これだと、人差し指の関節が伸びて、突っ張ってしまっているのでダメです。ワッカ(マル)になっていませんよね。
ダメなピックの持ち方-その2-
これは、ピックの中心点からずれています。挟む場所が浅すぎます。
中指、薬指、小指ですが、曲げていても、写真のように伸ばしていても、どちらでも大丈夫です。
重要なのは、力まず脱力している事です。
曲げていると、力みやすいので、初めは伸ばすフォームをおすすめします。
慣れてきたら、どちらでもやりやすい方でOKです。
指弾きに憧れている方もいらっしゃると思いますが、最初はピックで練習する事をおすすめします。
ただでさえ左手の押弦が大変なのに、右手も親指、人差し指、中指と弦を弾き分けるとなると、右手も左手もフォームが意識できずに、変なクセがついてしまう可能性があります。
または、難しすぎて挫折してしまうかも知れませんよね。
ピックの場合、単音を弾くか、コードを弾くかの2パターンしかありません。
ピックが簡単なわけではないのですが、意識する事は確実に少ないです。
まずはピックでギターに慣れ、徐々に演奏方法、テクニックを増やしていくのが、最短で挫折せずにギターを習得する方法です。
ギターの達人の中には、変テコなピックの持ち方をする人もいます。
脱力や力の入れ方、ピックの当て方などを熟知しているから成せる事です。
挫折しない為にも、まずは基本的なフォームで覚えましょう。
CDEFGABとは?【シャープとフラット】
CDEFGABって何の事だか分かりますか?
実はこれ、英語でドレミファソラシの事を意味しています。
音楽は、楽器やジャンルによって、音名がドイツ語だったり、英語だったりと言い方が変わってきます。
ギターで使うのは、英語音名です。
最初は馴染めないですが、これは覚えるしかないです。
ちなみに「ドレミファソラシ」はイタリア語。
日本語では「ハニホヘトイロ」になります。
音名 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
C | D | E | F | G | A | B |
ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ |
ハ | ニ | ホ | ヘ | ト | イ | ロ |
上から順に英語、イタリア語、日本語です。
もう一つ覚えていただきたい事は、シャープとフラットです。
シャープは半音上げる、フラットは半音下げる、という記号です。
半音とは、ギターの1フレット分の間隔の事です。
2フレット分の間隔は、全音といいます。
実際はこう表記されます。
シャープ → ♯ = 半音上げる。
フラット → ♭ = 半音下げる。
≫C♯はCより半音高い音。
≫D♭はDより半音低い音。

勘違いしやすい箇所なので、分からなくなったら、またこの記事を読み返して理解できるようにして下さい。
もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事を読んで下さい。
シャープ#とフラット♭【ギターコードのトランスポーズのやり方】
ギターのチューニング
ギターで音を出す前に、それぞれの弦の音を合わせなくてはいけません。
音を合わせる事をチューニングと言います。
チューナーを使って、以下の音と合うようにチューニングして下さい。
1弦 = E
2弦 = B
3弦 = G
4弦 = D
5弦 = A
6弦 = E
1弦と6弦は同じEの音ですが、1弦の方が2オクターブ高いEの音になります。
6弦から
E A D G B E
イ エ デ ジ ビ イ ル
と覚えましょう。
色々なタイプのチューナーがありますが、クリップ式チューナーが使いやすく、値段も安いのでオススメです。
どのチューナでも、使い方は同じです。
音を合わせたい弦だけを弾き、チューナーに表示される音名のど真ん中にメーターの針がくれば、音が合っているという事になります。(チューナーによっては、音が合うと画面が緑色になるものもあります。)
複数の弦を弾くと、どの音を表示すれば良いかチューナーが迷ってしまい、うまく表示されないので、一本ずつ合わせていって下さい。
音が合うまで「ペグ」を回しましょう。
・ほとんどのペグで、音を高くしたい時は左回し。(半時計回し)
・音を低くしたい時は右回しです。(時計回し)
・真ん中よりメーターの針が左、もしくは下にふれていれば、音が低い。
・真ん中よりメーターの針が右、もしくは上にふれていれば、音が高いという事になります。
チューニングが出来たら、次は実際にコードを弾いてみます。
チューニングを合わせたはずなのに、音がおかしい。。という場合は、チューナーに表示されている音名をよ〜く見てみて下さい。
E♭やB♭などになっていませんか?
♯(シャープ)と♭(フラット)にも気をつけましょう。
エレキギターでアンプをお持ちの方は、シールドでアンプとギターを繋ぎ、ギターのノブを右回しで上げ、アンプのボリュームを上げて下さい。
アンプのボリュームはメーカーによって表記が違います。
Volume、Master、Pre、Gain、Driveあたりがボリュームに当たります。
ギター初心者が独学でも挫折しない為の練習方法
ギターの奏法は、コードと単音に分かれます。
単音でギターを弾く事は、慣れるまではとっても難しいです。
弦のそれぞれの間隔は1cm弱。左手も右手も細かな弦を弾き分けなければなりません。
押さえる場所を探すだけでも大変ですし、イライラすると思います。
単音から初める事が、絶対だめなわけではありません。(クラシックギターの場合など。)
しかし僕は、初めはコードから練習する事をおすすめします。
理由は、左手がギターに早く慣れる事と、一人でも曲を弾けるからです。
(一人で単音を弾いていても、曲が弾けている感は感じにくいと思います。)
弦楽器が初めてという方は、弦を押さえるフォームで力を入れる事に、左手が慣れていません。
実際に左手で弦を押さえてみて下さい。
(レフトハンドのギターなら右手ですね。)
今まで体験した事のないような曲がり具合になると思います。
このフォームに慣れていない為、力をどうしたら上手く入れられるか分かりません。
この状態でセーハのあるコード(FやB、Cmなど)を押さえようとしても、かなりしんどいと思います。
今まで一度もマラソンした事がないような人が、練習なしでいきなりフルマラソンを走るようなものです。
ギターコード(和音)の押さえ方は、オープンコードとバレーコードの二種類に分かれます。
【オープンコード】とは、開放弦を含んだコードの事。
開放弦とは、フレットを押さえずに弾く弦の事です。
【バレーコード】とは、人差し指などで複数の弦をまとめて押さえる形のコードの事。
一つの指で、複数の弦をまとめて押さえる事をバレー、またはセーハといいます。
初めはオープンコードだけで弾ける曲を練習する。
これが大事です。
実際にGコードを押さえて弾いてみましょう。
Gはいくつか押さえ方があります。
先ほどのコード表だと、赤色の運指と、緑色の運指がありますよね?

どっちも使います。
Gの次に弾くコード、またはGの前に弾くコードのフォームに合わせて使い分けます。
一弦の小指の部分は、薬指でも大丈夫ですよ。
どっちも試してみて、最初はやりやすい方で覚えましょう。
-赤色のフォーム-
-緑色のフォーム-
ワン,ツー,スリー,フォーと、カウントに合わせて4回ダウンストロークしてみて下さい。
・手を上から下に振り下ろすように弾く事を、ダウンストローク。
・手を下から上に振り上げるように弾く事を、アップストロークと言います。
※ストロークとは、複数の弦をまとめて弾く演奏方法の事。アコギのジャガジャガなどは、まさにストロークです。
それらしく聞こえましたか?
「音がバリバリする。」という場合は、指の押さえる場所(フレット)が良くないかも知れません。
もしくは、指が立っていない為、鳴らさなくてはいけない弦を、ミュートしてしまっているかのどちらかだと思います。
※ミュートとは、弦を弾いても音が出ない状態を作る事、もしくは音を切る事を言います。
例えば6弦の3フレットを押さえる場合、3フレットと2フレットの間であれば、どこを押さえても良いのですが、楽に綺麗に音が出る場所は決まっています。
コツはズバリ、なるべく3フレットに近い場所で押さえる、という事です。
これは、バレー(セーハ)の時にもとても重要なコツの一つですので、必ず覚えておいて下さい。
近すぎて、指がフレットの真上に乗っかってしまうと、音は鳴りません。
指で、弦を押さえはしないけど、触れた状態にすると、弾いても音は出ません。
その為、コードを押さえる時に、指をアーチを作るように曲げて、指板に対して立てた状態を作ってあげないと、指の腹の部分で一個下の弦(高音弦側)をミュートしてしまいます。
コツは、第一関節、第二関節ともに曲げる事です。
-アーチが出来ている、いい例-
良くあるのが、第一、もしくは第二関節が伸びきって、突っ張った形になっているパターンです。
-ダメな例-
これだと、中指の腹の部分で、5弦をミュートしてしまっています。
左手だけでバスケットボールを持つようなイメージで、手の内側を開いて下さい。
それが出来てくると、コードを押さえるのが楽になり、音も綺麗になってきますよ。
Gコードが出来たら、次はEmを弾いてみましょう。
これもワン,ツー,スリー,フォーと、カウントに合わせて4回ダウンストロークしてみて下さい。
Emは、随分と楽ですよね。
コードのメジャーとマイナーについて
コード(和音)の種類は、大きく分けるとメジャーとマイナーの二種類に分類されます。
先ほど出てきた「GとEm」ですが、コード名に小文字のmがついている場合は、マイナーコード(暗い響きのコード)になります。
読み方は「イーマイナー」。
小文字のmがついていない場合は、メジャーコード(明るい響きのコード)になります。
読み方は「ジーメジャー」ですが、メジャーは大抵省略されます。
「ジー」=「ジーメジャー」
単音でのG(ソ)を意味しているわけではないので、勘違いしないように。
僕は、Gのコードを弾いて下さい。という意味で「ジーメジャー」を弾いて下さい。と言う事がありますが、そもそもコードの話をしている時にはメジャーを省いて「ジー」と言うように使い分けています。
今日はここまで。
次回は、この続きをやりますね。
めげずに頑張って下さい。毎日コツコツやれば、必ず上達します。